脊椎さん (7v63itvg)2021/3/27 13:04 (No.72557)削除【名前】飛鳥井 柊(あすかいしゅう)
【性別】男
【年齢】21
【役職】怪斬隊・副隊長兼妖剣学園・妖力剣術教師
【宿妖】
鬼、怪異、神霊...彼の一族は混血や贄、憑依など、ありとあらゆる手を尽くして妖の力を我がものにしてきた。そのため彼の中の宿る妖は列挙すれば暇がない程である。しかし、そんな膨大な力、通常の人間では扱うことは愚か、宿すことさえも出来ないはずである。それを可能にしているのが彼の血筋であった。彼の一族で、一番最初に宿った妖、白峯神社に祀られていた神、柊大明神。そしてその次の代に宿った潜龍社。この2柱により悪しき縁を払い魔を払う事が彼の一族で最初の妖による恩恵だった。そしてその体質に目をつけて、欲に身を任せたまま混血を推し進めたのが、大明神が宿った代から数えて4代目のことである。それから今日に至るまで飛鳥井家は混血と人体の人為改良を行ってきた。
彼は見た目こそ人間を保っているが、彼の兄弟はみな人間とは思えない化け物のような姿であり、その全員が知性がなく、短命であった。そんな中彼だけが、ただ彼だけが生き残り人間の形をしているのである。それから考えるに彼はどうやら最初の二柱の血を濃く引き継いでいるようである。それも過去最大とも言えるほどに。そこまでしなければ、もはや形を保てないほどに彼の一族は間違いを犯してしまった事実を忘れる訳にはいかないようだ。
彼の体には、今までいたずらにその身に無理やりと言っていいほど強制で宿らせてきた妖の怨念が渦巻いている。その力は彼の潜龍の力で封じておかねばならないほどに強力であり、暴力的な物である。しかし、その拘束にも限界があり彼自身の力が弱まったり、潜龍の力が弱くなってしまえばその力は漏れ出て、彼やその周りに甚大な被害をもたらしかねない。
彼は己の五体に1つずつ水の封をしており、普段は見えることはないが、妖力を使えるものが触れたりすれば感じることが出来る。その封のおかげで彼の中にある瘴気とも言える力の影響を他人に与えることも暴走することも無く日常生活を送っている。
本当に緊急の時、彼はわざと封を切ることによりその危険な力を使うことことも出来る。これは諸刃の剣であり、強力な力を得る代わりに心身ともに妖の怨念に侵され、人間としての理性を保てなく可能性もある。もし、完全に理性を失い妖に堕ちてしまったならば彼は妖として再分類され、怪斬隊により殺害される手筈となっている。
【容姿】
黒いマッシュ風の髪型に1束だけの白髪が前頭部の左側にある。目つきは鋭く細いシャープな目をしており、黒い眼は鋭い眼光を放つわけでもなく、ただ冷静に物事を見据えている。身長は182cm(本人的には180乗って一安心という感じで割と気にしていた。)
布製のベージュ色のポンチョを羽織っている。下には黒いアンダーアーマーを着ており、いつでも体を動かせるようにしている。黒いジーンズを履いており、細い脚のラインがよくわかる。茶色いブーツを履いており、靴紐は白い。
体は全体的に細身で色白である。筋肉質ではあるが、それは触らないと分からない。剣士だと言っても身分を明かすまでは鼻で笑われてしまうような程には細いし、力なんて無さそうにも思われる。
『暴走後』
見た目に大きな変化はない。ただし、彼はわざと暴走を行う際には妖力で出来た面を被る。その面は黒く、光を鈍く跳ね返す素材出できた狐の面である。目は水のような水色のやや透き通った素材でできており、同じような色のラインが目元や口元に走っている。
身体中から黒い霧のような物が漏れだし、顔と面の境界からも盛んに出ている。
時折黒い角だとか、線のような黒い痣がある場合がありこれは過去に取り込んだ妖の面影なんだとか..。
【性格】
冷静...というか鈍い。何事に対しても過度なリアクションを取ることは滅多になく、周りには冷徹だとか、普通に人を殺めてそうだとかそういう誤解をよくされてしまう。無口であるのもまたそれの理由だろう。当の本人は喋っているつもりではあるし、会話は嫌いではない。ただ彼は無駄話や相手の気持ちを推し量って話す、潤滑剤のような会話を苦手とするだけなのである。しようとすれば出来なくはないが、彼の個人的な気持ちとしては必要のないことはあんまりしたくは無いのである。苦手というか苦手意識なのかもしれない。
妖を殺すことには抵抗はなく、疑問もない。仲間が死んだり傷つけば腹の奥では嘆き悲しむが決して表には出さず淡々と目先の課題に向かってゆく。その態度に反感を買うこともあるし、疑心暗鬼を生じさせることもある。だが、これが彼なりの責務であった。怪斬隊、副隊長。その役職に就く彼は怒りもしないし、同情もしない、そういうものを演じて、隊の中での負の感情の標的となると当時に士気を維持させ、冷静に判断をするというある種生贄のような事をしているのである。
そのことを知っている人間は少なく、彼自身は知る必要が無いと思っているから話はしない。
魔除の神と水の神。どちらも悪しき物を払う神である。己の身を賭して、妖を屠り内外の悪しき感情を引き受けようとするのもまた、役目である。
【妖力】
彼の妖力は大きく分けて2つある。
まず1つ目が、"水の妖力"である。
この妖力は、名前の通り水の形を持つ。流体であったり、静止した状態であったりはもちろんのこと、霧の状態や水刃として放つことも可能である。また、この妖力は縁や魔を洗い流す神、潜龍によるものであるために妖にはこの水自体が殺傷能力がある。これは妖人にも有効であり、この水を浴びたり服用すると殺傷能力はなくとも妖術や妖力の働きを鈍らせることが出来る。ただし、どちらも相手の妖力が強大であればあるほどその力の働きは鈍ってしまう。普通の水で希釈すれば消毒程度にはなる。
また、彼は触れた水に妖力を込めることで清水へと変え、もっと時間をかければ己の妖力の水と同じ性質を付与することが出来る。
2つ目は、"邪気の妖力"である。
この妖力は彼が暴走状態に入り、妖の要素が濃くなった時に水の妖力と入れ替わりで使えるようになる。形は霧のような状態が通常であり、様々な形を取ることができる。個体にすることも可能である。その強度は凄まじく鋼と同等以上である。色は常に黒く、どんなに薄くしても透き通ることは無い。また荒れ狂う嵐のように不安定な性質を持っており、妖や妖人、人間など、種族を問わずに干渉してしまい妖力を狂わせたり、身体機能を著しく低下させる。この性質は彼に近い邪気の妖力ほど強くなっている。この影響を受ける者は非常に強い目眩や吐き気、倦怠感などと言った不調を感じるだけではなく、その妖力に含まれる悪意により精神にも異常をきたす場合がある。その上に、強烈な吸熱効果もあり一瞬の内に多くの熱を奪い去ってしまう。
この妖力は飛鳥井家が無理やりその身に宿してきた妖の悪意が元となっており、その力は膨大である。彼はその力を完全に制御する術を持たず、常に身体中から漏れだし纏っている状態が続く。その間、彼はその凄まじい妖力が体を巡っている為に力が漲り、身体機能と回復が異様なほどの上昇を見せる。腕なんかを切り飛ばしても瞬く間に生えてしまうし、首を飛ばした程度では彼は死ぬことは無い。ただし、彼の妖力は彼さえも飲み込み妖力の源である宿してきた妖による恨みは彼の精神を常に不安定し続け、心を壊そうとしてくる。また、妖力を常に纏っているせいで彼の体は極端な冷気に晒され続けていると同時にあまりにも過剰な妖力は彼の肉体に異常なまでの負荷をかけている。常に再生が働く彼の肉体は決してその負荷で壊れることはないが全身をミキサーで回すような痛みがずっと伴われ、内側からも外側からも火傷で爛れたような痛みに苛まれることになる。
【妖術】
『狐の嫁は死に向かう。』
この妖術は自身から半径2キロ程の天候を水に関係する物(雷雨,霞,霧,天気雨,etc.)と言ったものに変えることが出来る。この際に天候によって生じた水分を彼は操ることが出来る。彼の妖術と違って妖を滅する力は無いが、一点に集めて穿つような矢を作り出したり無数の水刃を降らしたりと用途は様々である。
また、さらに多くの妖力を使うことによりその範囲の空間と外を完全の遮断し、中の空間を己の箱庭にしてしまう。この力は彼の通常の状態の妖力によって行われており妖や妖人には格別の遮断性を誇る。
中はどこまでも続く地平線の空間となっており、足元とのは鏡のように光を跳ね返す水が張っている。常に夕日が刺しており、燦々と輝いている。この空間内では時間の流れが非常に緩やかで周りからすれば、1秒でもこの空間内では1時間以上となるほどである。これ以外にも様々な種類があるようではあるが...それを彼は話したがらないし、見たものも居ない。
暴走している時にもこの術を使うことが可能ではあるが、水は黒く濁り、霧は黒煙のように肺を犯す。それを浴びた動植物は死んでしまうほどに強烈であり、暴力的な力を発揮する。おそらくは水では無く彼の妖力が流し込められているからであろう。
【武器】
妖刀『一切酔泡一如』(いっさいすいほういちにょ)
2尺7寸の大太刀とも言えないが、太刀と言うには長すぎる太刀である。その姿は無骨であり、柄から鍔、鞘に至るまで真っ黒である。刃までもが黒く、ただ側面に流水のような淡く青い流れが描かれている。普段は彼の腰に下げられており、ポンチョの中に隠れて見えることは無い。
彼の家に代々引き継がれていたものであり、現在は彼が所有している。しかし、この刀を抜けた者は彼の家系では、初代の妖人と2代目、そして彼だけである。代々の家主が抜くことを試みるも、それが叶わなかったのに何故彼の手元に残るまで伝えられてきたのかは、彼しか知らない上に、宿る妖の名前も柊しか知らず銘もそれらしいものでは無い。抜いている姿すら見ないだとかそういう話までも聞いている。まぁ、流石に戦わない訳にはいかないのでそれはデマであろうが、色々と謎の多い太刀である。
ただ、炎の妖術を操る妖が宿っており、1度だけ妖と戦った時に術を使わせた事があったのだとか。
【CV】
「...飛鳥井。剣を教えている。あとは、怪斬隊の副隊長だ。...信じられないのも無理はない。」
「遅い。それでは妖の餌になるだけだ。俺を殺す気でやれ。」
「...妖どもを殺すことは得意だが、会話は苦手だ...。...すまない。やはり難しいようだ。」
「戦闘中はあまりいい気分ではない。だから普段は御影に任せる事としている。...不安...?あいつが負けるなら俺には元より勝ち目がない。だから不安を抱いても意味が無い。」
「気分が悪い。話す気分では...。あぁ、いや。...良いだろう。わざわざ菓子を用意しているのを断るのも無礼というものか...。」
「妖は嫌いではない。...ただ、妖にもなれず、人間にもなれない俺は好きではない。」
「...妖刀の術...?俺はあまり使わない。こいつとはあまり相性が良くない。」
「曇天は嫌いだ。」
【備考】
彼は一家の中で一番の混血種であるために家族からの一方的な期待が大きい。それが苦手なのか、彼は家に帰らないし家族の話はしない。
怪斬隊の副隊長を務めながら、学園の妖力剣術教師を担っている。その理由を彼は誰にも話さない。